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お話倉庫

主に長編BL小説置き場です。BLの意味が分らない、または嫌悪感がある方は速やかにブラウザバックでお願いします。

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――隣人がおかしな件について――<18>最終話

 エピローグ

 愛梨はペンタブレットのペンを置くと、麻里にデータを転送して、ほっと息をついた。
「良かった……間に合ったぁ……」
 独りごちして大きな伸びをすると、束ねた髪を解き、眼鏡を外した。
 キャラクターのプリントされたTシャツの裾をつまみ、バフバフと風を送る。
「はぁ、暑ぅーいぃー!  パソコンの前に居ると、暑さ倍増だわね」
 座っていた椅子から立ち上がり、長年愛用している、色落ちしてゴムの部分が伸び切った、
ずり落ちそうになるズボンを上げると、台所に向かった。
「あー……のど渇いたし、お腹空いたぁ。何かあったかな?」
 冷蔵庫の中をゴソゴソと漁り、デートの為に買い込んだ残りのトマトを取り出すと、ガブ
リと齧り付く。
「ん~っ、冷たくって、おいひ! さて、須藤さんにメール入れなきゃ」
 トマトを頬張りながら片手に携帯を持つと、器用に謝罪の分を打ち込んだ。
 しかし、暫く経ってもそれに対しての返信は無い。
 溜息をつき、また独りごちる。
「あー、やっぱリア充なんて、面倒臭いかも……。田中さんは、いかにも男っぽくて攻めっ
て感じで、押されそうだったから断ったけど……。須藤さんも、ああ見えてやっぱり男の人
なのねぇ、ちょっと、疲れちゃった。それにしても……」
 昨日の青葉と海里のやり取りを思い出し、ニヤリとほくそ笑む。
「あの二人って、絶対そうよね? なんか、あの超イケメン、青葉さんだっけ? 須藤さん
にご執心って感じだったけど。私と話してても、チラチラ須藤さんの様子伺ってたし。しか
も機嫌が悪くなればなるほど、嬉しそうにしてわよね? あれは絶対、須藤さんの気を引く
為だわ! あーもー気になるぅ~! ちゃんとデートしたのかしら?」
 愛梨は携帯の画面を眺めながら、メールの着信を待つ。
「ん~来ないなぁ。あ、もしかして、うまく行ったのかな? だからメール来ないのかも。
だったらそれはそれでまぁいっか~! そうだ。おいしいネタ、一つ増えた事だし、冬コミ
に向けてちょっとプロット立ててみようっと」
 ウキウキとしながら再び眼鏡をかけて、パソコンに向かうと、カタタタタと物凄い速さで
キーボードを叩く。
 丁度、起承転結の起の部分を打ち終えた頃、携帯のメロディが短く鳴る。
「あ、須藤さんだ、やっと来たわ。何て返信かしら~? もしかしたら『ごめん、俺、アイ
ツと――』だったりして!」
 キーボードに置いた手を休め、携帯を開く。
『愛梨さん、昨日は俺の方こそ、ごめんなさい。明日、話したい事があるので、屋上で逢い
ませんか?』
「なぁ~んだ、違ったかぁ。でも、何だろう、話したい事って……。もしかして、私、本当
に振られちゃうかも? ん、まぁ、でも、今はまだ創作の方が楽しいし、きっと私の本性知
ったら、須藤さん倒れちゃうかも知れないし。パンピーってそう言うの嫌いらしいから、バ
レないようにしないと……。やっぱ彼氏にするなら、腐男子かオタの方が趣味が合って良い
のかなぁ?」
 ブツブツと呟きながら、返信を終えると時計を見て
「あ、ヤバ! そろそろ寝ないと! また明日会社かぁ……でも、夏コミまで後ちょっと!
この日の為に貯金してたって言っても、過言じゃないんだから! 頑張ろうっと」
 大きな伸びをすると、データーを保存してパソコンの電源を落とし、ざっとシャーワーを
浴びるとベットに潜り込んだ。

 次の日の朝、バタバタと支度を済ませると、バス停までの道程を走る。
「あー、もう! お弁当作るの、面倒臭っ!!」
 独りごちすると、すれ違い様のサラリーマンに、クスクスと笑われてしまった。
 やだ、私ったら! いつもの癖で……部屋じゃないんだから、気を付け無いと!
 それにしても、朝はギリギリまで寝ていたいわ、疲れちゃう……。
 やっぱ、リア充目指すより妄想で生きようかしら? その方が私に合ってるかも。
 そうよね、三度の飯よりヤオイが好きなんだもの! BLが無くなったら死んじゃうわ!!
 須藤さんには悪いけど、あの日、ちょっと怖かったって話して、普通の後輩に戻ろうかな。
 大丈夫よね? まだ、何もしてないんだし。
 息を弾ませ、思考を廻らせながら、バスに乗り込む。

 会社に着き海里の姿を探すも、今日は外回りらしく昼前に戻る予定だと、ホワイトボード
に記されてあり、ホッっと息をついた。
 雑務をこなしているうちに、いつの間にか時計は昼近くを指していた。
 そこに海里が息を弾ませ、入り口に飛び込んでくる。
 どうやら、愛梨との約束を守るため、駆けて来た様子だ。
 それを同期の田中が茶化すと、海里は苦笑いを浮かべていた。
 須藤さん、汗びっしょりで……よっぽど急いでたんだろうな。
 なんか振るの、ちょっと可哀想かも……。
 でも……。あんなに普通の人と、うまくやって行く自信、無いしなぁ……。
 夏コミを人の名前と勘違いするなんて、どうしたら良いのよって話よね?
 きっと……ここで情けを出したら後悔するもん! 私!!
 流されちゃ駄目よ! お弁当渡して、謝って……うん、そうしよう。
 愛梨が思考を廻らしている間に、昼休みが始まるベルが鳴る。
 海里とふと目が合うと、愛梨は引き攣りそうになるのを堪えて、精一杯笑みを作る。
 そして姿が見えなくなるのを確認すると、トイレに寄って化粧を直してから屋上へと向か
った。
「すみません、須藤さん……お待たせして」
 すると海里は笑顔を向けながら「いや……また、あそこに座ろうか?」と、ベンチを指差
す。その笑顔が、何だか不自然に思えて、愛梨は予感がした。
 ……やっぱり、振られちゃうのかな? なんか、そんな気がする。
 だとしたら……須藤さんは、あの超イケメン青葉さんと……?
 やだ、どうしよう!! 訊きたい~~~っ!!
「あ、あのっ! 土曜日はごめんなさいっ!! 本当に急用が入ってしまって……」
「い、いや、俺こそ……。ごめん、目の前で喧嘩なんかして……怖かっただろ?」
 やだ、やっぱり!! 
 そうよね、仲が良いほど喧嘩するって言うものね!
 んふふ、もっと訊きたいわ!
「あ、はい……ちょっと。でも、お二人とも仲良さそうに思ったんですけど……」
「あ、ああ? うん……。え、と、ごめん、腹減らない? 俺、急いで帰ってきたから……」
 濁してるわ! 
 そうよね、付き合ってるなんて言えないものね!
 ここはじっくり、誘導しようかしら……。
「あ、あの、これ……土曜日のお詫びって思って、作ってきたんですけど……」
「あっ! 今日は俺……弁当持って来てて……ごめん、気持ちは嬉しいんだけど……。そう
だ、これ、返さなきゃって思って……」
 海里はそう言って、ピンクの布を差し出す。
 ピシッと隅まで綺麗に、アイロンが掛かっていた。
「あ、すみません。こんなにちゃんとして頂いて、返って手間掛けさせちゃって……」
「俺がした訳じゃないし……あ、いや、ううん! アイロンって結構難しいね? 練習する
には持って来いだったよ! 今時、男でもそれくらい出来ないとね? あはは……」
 なに、なに? どういう事? この慌てぶり!
 それに須藤さんって、いつもコンビニ弁当だったわよね?
 って事は、彼のお手製かしら?! それにアイロン掛けたのも……?
 そうだわ、この慌て方は、きっとそうよ!!
 早く中、開けないかしら? 見てみたいわ、彼弁!!
「あ、そうですか? それなら良かったです、ありがとうございました。あ、時間無くなっ
ちゃいますね……、ごめんなさい。それじゃ、食べましょうか?」
「あ、うん……そうだね」
 海里は手にしていた鞄から弁当箱を取り出すと、愛梨の期待は高まって行く。
 シックな色の包まれた弁当箱は、二段に分かれていた。
 それを愛梨は、横目でチェックを入れる。
 卵焼きにレンコンの挟み揚げ、ハンバーグに胡麻和え、きんぴらごぼうにはんぺんの和え
物、後は……鮭の切り身をちゃんと手で解したのが、胡麻と一緒にご飯に散りばめられてて、
彩りも鮮やかで……え、別の容器ににデザートまで付いてるの? すっごい豪華!
 やるわね! 野菜とお肉と魚、それに果物、絶妙なバランスだわ!!
 愛梨がチェックを入れてるとは気が付かず、海里は両手を合わせていた。
「それじゃ、頂きます」
 それに釣られ、愛梨も手を合わせると挨拶をした。
「はい、いただきます」
 あら? ちゃんと挨拶したわね?
 ちょっと雰囲気が変わったかしら……。
 これ、やっぱりあの超イケメン青葉が作ったのかしら? だからかな?
 だとしたら、須藤さん、めっちゃ愛されちゃってるわね~。
 普通は大概、受けが作るものよ? お弁当とか、料理とか。
 ……まさか逆とか言わないわよね? 
 まぁ、それも有りだけど……須藤さんは受けが似合ってると思うの。
 それにしても、凄く幸せそうに食べてるわ~……仲直りはしたみたいね!!
 愛梨は想像を廻らせると、とても幸せな気分に浸った。
 そうよ、これよ!!
 やっぱり、私はこれが無くちゃ、生きるの辛いわ!!
 いいわ~BLって。何て耽美な世界なのかしら……。
 互いに黙々としたまま弁当を食べ終わると、愛梨は口を開く。
「あの……須藤さんがお弁当持って来るの、珍しいですね?」
「あ、ああ……うん、あ、実家の、母が遊びに来てて……。ごめんね? わざわざ作って来
てくれたのに……」
 慌ててる、慌ててるわ! やっぱり、いい難い事よね、分るわ。
 良いのよ、須藤さん。そのお弁当が見られただけで、私の努力は報われたのよ!
 素敵な彼弁だったわ!! もう、それだけでお腹一杯よ?
 でも話して! 大丈夫、怖くない!! 怖くないわよ、私は!!
「いえ、そんな、か……お母さんのお弁当には敵いませんから! そうだったんですね……。
そう言えば、青葉さんとあの後、デート……デーミニーランド入ったんですか?」
「い、いやいやいや!! お、男二人でなんか入る訳……」
 動揺……半端ないわね? 
 何て分りやすいのかしら、この人。
 ここは少し、揺さぶってみた方が良いわね?
「そんな事ないですよ? よくお友達同士で入ってる人見かけましたし、別に男の人同士で
も変じゃありませんよ?」
「そ、そんなもんかなぁ……?」
「ええ。それに……お話でも昔の神話とかでは、そういうのも有りますし」
「は? ……そういうの……って?」
 よし、喰い付いたわ!
 ここは一気に攻めるのよ!!
「男の人同士が惹かれあう……っていうのもってあるって話です。だから、私、偏見なんか
無いですよ?」
「え、あ、いや……その……。愛梨さん?」
「はい?」
「偏見が無いって……どういう意味?」
「だから、お互い人間ですもの。たまたま好きになった人が、同性って事も有り得るし、そ
れを別に興味本位で見たりしないって事です」
「その……愛梨さんの周りには、そう言う人も……いるの?」
「ええ、居ますよ?」
 主に同人誌と言う、薄い本の中だけど。
 まぁ、腐男子もいるし、本物も中には居るしね。
 腐腐腐……そうら、もう白状しなさいって!
 大丈夫! 飯の種にするかも知れないけど、相談には乗るわ!!
「須藤さん……最近、何か悩んでる様子でしたよね? 私でよかったら相談に乗りますよ?」
「あ……あの、愛梨さん……驚かないで……聞いてくれます?」
 キターーーーーーコレ!!
 何? どうしたの、話して御覧なさい!
「はい、大丈夫です。驚いたりなんかしませんから。何ですか?」
「その……愛梨さん誘っておいて、本当に悪いとは思うんだけど……俺……」
 ああ、もう! 焦れったいわね!!
 分ったわ、言い難いなら、私が言ってあげるわ!
「須藤さん、青葉さんの事……好き、なんですよね?」
「…………あ、いや……その……」
 あらやだ、そんなに顔真っ赤にしてモジモジして……やっぱり、受けなのね!
 攻めだったら、こんな感じじゃないもの。受けの方が可愛いわ~。
 そうよね、恥じらいも無いとね! いくらBLでも、あからさまなのは嫌だわ。
「大丈夫です。私、誰にも言いませんから!」
「……本当に?」
 大丈夫、会社の人に言ったりしないわ!!
 コミケでは有名人になるかも知れないけれど……。
 まぁ、名前変えれば大丈夫よね?
「勿論です! 何なら、私をダミーにしても構いませんよ?」
「いや、そんな……」
「いえ、私で須藤さんの役に立つなら、構いません」
「……でも、どうしてそんなに俺の事……庇ってくれるわけ?」
 そりゃ、間近でこんな体験談、滅多に聞けないでしょ!
 これは極上ネタだもの、逃したくないわ!
 ……なんて言ったら、さすがに怒るわよね?
「須藤さんとは……恋人と言うよりは、お友達になりたいって、ずっと思ってたんです。で
も、なかなか言い出せなくて……。私の周り、女の子ばかりだから、どう接して良いのか分
らなくて……。勘違いさせてしまって、ごめんなさい。だから……」
「あ、何だ……そうだったんだ?」
「ええ……ごめんなさい」
「いや、そんな謝らないで? それ聞いて俺、ホッとしてるんだ……。愛梨さんの事、傷付
けたんじゃないかって……」
「大丈夫です。私もそれ聞いて、ホッとしてます。だから気にしないで下さい」
「そう、言ってもらえると、助かるよ。ありがとう」
 海里はそう言って、強張っていた表情を和らげた。
「それでさ……俺、こんなの初めてで……出来たら、本当に相談に乗って欲しいんだ。あ、
ダミーにしたりはしなから! それは安心して?」
「いえ、私は別に構わないですよ?」
「だって、そうしたら……愛梨さん、好きな人が出来た時に、困るだろ?」
「えっ? あ、ええ……そう言われれば、そうですね……」
 そっかぁ、そこまで頭が廻らなかったわ……。
 ここであんまり食い下がって、変な誤解生むと困るしなぁ。
 誤解ならまだしも、思ってる事バレたら怒っちゃうわよねぇ。
 チャンス逃しちゃったかしら……?
 ん~残念。でも、相談に乗って欲しいって言ったわよね?
 まだ、望みは有るかも!
 愛梨が黙り込んでいると、海里は気を使うように
「だから、今度は友達として、逢ったりしてくれないかな?」
「……え? それじゃ……?」
「うん、これからも宜しくね? 愛梨さん」
 よっしゃーーーーーーっ!!
 これで暫くネタに困らないわ!!
「あ、はい! 喜んで!! それじゃ、私の事はアイで構わないですよ?」
「分った。頼りにしてるね? アイ」
「じゃあ、私も海ちゃんって呼んでいいですか?」
「うん、そうだね。その方が親しみが増した感じで、いいね?」
「腐腐腐……そうですね」
 それから二人は、昼休みが終わるまで話を続けた。
 これまでとは違う、穏やかな空気が二人を包む。
 それは男女の壁を越えた、友情が芽生えた瞬間だった。
 とは言っても、愛梨の策略に、海里がずっぽりと嵌ってしまっただけなのだが。



 あれから半年という月日が流れた。
 冬コミの準備も終えた休日の午後、愛梨は携帯を手にすると、流れるメロディーを止める。
「はい、海ちゃん?」
『あ、アイ? 今、忙しくない?』
「大丈夫よ。全て準備万端!」
『そっか、次の講演、頑張ってね』
 結局、愛梨は演劇サークルに入っている事になっている。
 だが、勘違いされていた方が、好都合だと愛梨は思う。
「ん、ありがと。で、どうしたの?」
『ところでさ、訊きたい事があるんだけど……』
「何? また青葉さんと喧嘩したの?」
『いや、それは無いんだけどさ。共同経営する時って、養子縁組しなきゃ駄目って本当?』
 そう、青葉さん……やるわね! 
 海ちゃんが調べる前に、畳み掛けるつもりね?
 分ったわ、協力するわよ、青葉さん!
 いよいよね、結婚おめでとう!!
「そうねぇ……私も会社の事は分らないけど、青葉さんが言うなら間違いないんじゃない?
彼、専務なんでしょ?」
『やっぱそうか……じゃあ母さんに話しないと』
 それは止めた方がいいわ……。
 でも、いずれバレるだろうけど、籍に入ってしまえば、抜く手続きは面倒らしいから、諦
めてくれる筈よ!
「別に良いんじゃない? お互い成人してるんだし」
『そっか。そうだよな? それにしても、俺、大成の子供になるのかよ……』
 いいえ、嫁です。
「そうね、その方が後々良いんじゃない? やっぱり会社興すとなると、親子の方がスムー
ズって話は聞いたことあるけど……」
 ゲイ婚的な意味で。
 そんな話なら、死ぬほど読んだし、書いたわ。
『そっか、それじゃ手続きして来る。サンキュ!』
 腐腐腐……。
 青葉さん、やったわよ!
 これで海ちゃんは、一生貴方のものよ。良かったわね!
「あ、籍に入ったら、後で皆で会おう? お祝いするから!」
『そんな、結婚する訳じゃあるまいし』
 いいえ、結婚です。
「会社興すんだもん、お祝いくらいしようよ。老人施設って大変そうだけど、頑張ってね! 
あ、元、大家のお婆ちゃん、元気にしてる?」
『うん、ピンピンしてる』
「そっかぁ、今度また遊びに行くって伝えておいて? 海ちゃんが施設建てるって言ったら
凄い喜んでたよ、やっぱり私の目に狂いは無かったって」
 私の目も、狂いは無かったけどね。
『分った。 あ、大成、出掛けるみたいだから、そろそろ……』
 もぉ~、青葉さんってばぁ~。
 盗み聞きしちゃって、落ち着かなくなったのね?
 でも、焦っちゃ駄目よ! バレたら厄介よ? ま、気持ちは分かるけどね。
 海ちゃん、青葉さんと付き合うようになってから、すっごく可愛くなったし。
 あの田中さんですら、なんか最近、様子違うもんね~。海ちゃん、会社辞めるって言った
ら、哀しそうにして見つめちゃって……。
 そりゃ青葉さんも、早く自分のものにしたくなるわよね、分かるわ~。
 あら? これでまた一本、書けるわね!
『……もしもし?』
「あ、うん、分った! それじゃまたね?」
 いけない、いけない。つい妄想に浸っちゃったわ。
『あ、アイ!』
「ん? 何?」
『色々ありがとうな。俺、アイが居なかったら、喧嘩ばかりしてたかも』
 そりゃ、そうでしょう。全てのパターン把握してるもん。
 海ちゃんってば、もろ、ツンデレわんこ受けだし、あまあまぞっこん攻めの青葉さん、嫉
妬深いに決まってるもの。統計を出せば喧嘩のパターンも見えてくるわよ。
「そう? 私も海ちゃんの話聞くと、色々参考になるよ」
 ネタに困らなくて。
『そっか。アイも頑張れよ? 別サークルの人だっけ?』
「うん、うまく行ってるよ。やっぱりお互い趣味が合って楽しいし」
『そっか、良かった。アイも幸せそうで……。あ、それじゃ、そろそろ……』
「うん、分った。それじゃね。お幸せに!!」
『お幸せにって……ま、でも、ありがとうな、アイ』
「腐腐腐……どういたしまして」
 会話が終わる寸前、遠くの方で、青葉の嬉しそうな声が聞こえた。
 愛梨は微笑みながら、画面をそっと閉じる。
 本当におめでとう、海ちゃん。
 これからも新鮮なネタ、楽しみにしてるわ!
 携帯を置くと、愛梨はパソコンに向かう。
 カカカというキーを叩く音が、今日も部屋に響くのであった。

            

               ――隣人がおかしな件について FIN ――


読者の皆様、この度は稚拙な作品の数々をお読み頂き、誠にありがとうございました(〃ω〃)
今回で『隣人がおかしな件について』は終了となります。楽しんで頂けたなら、幸いと思います(*´∀`*)
そして、数々の拍手やコメントを、本当にありがとうございました!
自動更新にしていたのと、体調不良が続きまして、お返事が遅くなってしまったこと、誠に申し訳なく思ってます(´;ω;`)
こちらの自動更新が終わった時点で、お返事を書かせて頂こと思っていますので、もうしばらくお待ち頂けると幸いです。いつも我が儘ばっかりで、ごめんなさいm( _ _ )m

さて、次回の作品は……載せるかどうか、まだ、迷っています。
その作品は三月に締め切りのある美王子様に、どうしても投稿したい作品なのです。
一度、花○様に投稿し、結果は散々だったのですが(;´Д`)
その発表が終わった後に期間限定で公開したので、読まれた方もいらっしゃるとは思うのですが……もし、それでも良いよって言っただけるなら、載せようかとも思います。
しかし、やはり投稿となれば作品を載せっぱなしと言うわけにも行かないので、こちらも期間限定になるとは思います。
多分、全面的に書き直すので一見別物になるとは思いますが、登場人物が変わらないので……。
そのへんをご了承していただけたら、載せようと思っています。
それでは、拍手お返事やコメントのお返事は、また後ほど別記事にて記載させていただきますね。



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