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――隣人がおかしな件について――<17>Rー18

 憎まれ口を叩く裏で、海里の心臓は今にも飛び出しそうになっていた。
 好きだと認識したら、青葉の顔もろくに見られなくなるほどに意識してしまう。
 試しに運転席に身を置く青葉の横顔をチラリと盗み見したら、視線が合ってしまい耳まで紅くなってしまった。
 それを誤魔化すように俯き、早口で問う。
「あ、あのさ……、その、これからどこ行くんだ?」
「決まってるだろう。俺の部屋だ」
「え、ちょっと待って! そんな急に言われても……」
 海里は動揺した。確かに好きだとは言ったけれど、まだその覚悟は出来ていない。
 ――やっぱ、今度こそ……だよな?
 えっ、でも、何をどうするんだ?
 女なら経験あるけど、男同士だろ?
 ってか……やっぱ、俺が下になるんだよな?
 それとも、上なのか?
 ぐるぐると思考が巡り、慌てる海里を見て、青葉は小さく息をついた。
 信号待ちで視線が合う。
「……海里が嫌がることはしない。ただ、今日は一緒に過ごしたい。それじゃ駄目か?」
 切なげに揺れる眼差しで問われ、海里は暫く沈黙した。
 嫌……って訳じゃない。
 ただ、どうして良いのか分らないだけで……。
 俺は、どうしたいんだ?
 自問自答し、答えを導き出した海里は、静かに頷いた。
「……うん、わかった」
 先程までの不安そうな表情から一転し嬉しそうに微笑む青葉に、自分でも不思議なほど愛しさが込上げてくる。
 車がマンションに着くと、青葉は手を差し伸べてきた。
「歩けるか?」
「あ、うん。大丈夫」
 ここで変なプライドを掲げるより、素直に甘えた方が良いのだろうと思うのだが、まだ羞恥心の方が勝り、素直になれない。
 その手を取らず車から降りると、足元がふらつく。支えようと手を伸ばした青葉だったが、戸惑ったように手を下げ、心配そうに見下ろした。
「大丈夫か? まだショックが抜けてないんだろう。だから連れてきたんだが、正解だったな」
 青葉はどこまでも海里を気遣っていたようだ。先程の揶揄も、海里を元気付けるものだったらしい。
 それに気が付かず、下世話な想像を巡らせていたことが恥ずかしくなり、海里は俯いた。
「ごめん……」
「何が?」
 きょとんとしながら青葉が問う。
「俺、大成が……その、下心があって連れて来たのかと思ってた」
「ああ……。まぁ、無いといえば嘘になるが、隙を突くような真似はしない。今日はゆっくりすればいいよ」
 それを聞いた途端、海里の心は空虚に襲われる。
 せっかく覚悟したのに……。
 いつもなら茶化して迫るくせに、こんな時に紳士ぶるなよ!
 怒りが込上げて、ハッとした。期待していた自分に気が付き、そうしたいのは、本当は自分の方なのだと自覚した。
 青葉は黙り込んでしまった海里を横目でちらりと伺い、作り笑いのようなぎこちない笑みを浮かべる。
「何もしないって分ったら、安心しただろう? 取り合えず、飯でも食ってから休むといい。風呂は自由に使って良いし、寝室は俺と一緒じゃ嫌だろうから、俺はまた、前みたいにソファーで寝るから」
 海里はぐっと拳を握ると、真直ぐな瞳で青葉を見上げる。
「い、嫌じゃない。その、俺は……大成となら……そうなってもいいと思ってて……。だから、一緒に……居て欲しい」
 やっとの思いで口にすると、青葉は瞠目したのち破顔し、海里の腕をそっと引き寄せ抱きしめた。

 玄関の扉を閉めるなり、青葉は海里の唇を塞いだ。
 合わせるだけのキスを繰返すが、角度を何度も変えられ、次第に深さが増していく。
 堪らず吐息を漏らすと、探るように舌が唇をなぞる。
「ん……っ」
 その刺激で熱い吐息が溢れ、薄く開いた隙間を縫って青葉の熱を帯びた舌先が絡まる。
「んぁ……はぁ、ん……」
 濡れた音が心音と重なり耳元を反響して、海里はキスだけで蕩ける。青葉のキスは巧みで、同性だと嫌悪感を感じるのではないかと思っていた海里の思考を、いとも簡単に払ってしまう。
 青葉が海里の口内を探るたびに、翻弄されて海里の欲望を引き出して行く。
 膝が震え、立っていられなくなるような事は初めてで、海里は青葉にしがみ付いた。
 息をつくと、青葉の唇が一度離れた。濡れた唇が妖艶で、海里は目が離せなくなってしまった。
「……ずっと、こうしたかった」
 吐息交じりの甘いバス・バリトンが耳元に響くと、腰が砕けたようになり膝に力が入らない。
 それを察したのだろう、青葉は海里を両腕で大切そうに抱えた。
 そのまま寝室に運ばれ、海里は慌てる。
「あっ、シャワー……入らないと……。拉致された時に、あいつら煙草吸ってて……気持ち悪いから」
「そうか。それじゃ、俺も一緒に」
「……い、一緒に?」
「そう、一緒に」
 艶のある漆黒の瞳に見据えられ、海里の心臓は今にも破裂しそうに鳴り響く。
「あ、いや、だって……」
「嫌……か?」
「あ、いや、その嫌じゃなくて……そうじゃなくて、あの、え、と……」
 海里は必死に自分の言いたい事を伝えようとするが、言葉が出てこない。自分の中の欲望が目覚め始めて恥ずかしいとは言えず、もじもじとしながら俯いていると
「俺は、君と離れたくない。だから一緒に入ろう?」
 耳許で情熱的に囁かれ、海里はちらりと視線を向けて頷いた。青葉は嬉しそうに微笑むと、そのままバスルームへと移動する。
 パウダールームの大きな鏡に、二人の姿が映し出される。と、途端に恥ずかしくなり、両手で顔を隠した。
「……そんなに可愛くされると、理性が弾け飛びそうだ」
 熱に浮かされ掠れた声が扇情的で、海里の理性まで吹っ飛びそうになる。
 そっと降ろされると、シャツを捲られた。次にジッパーに手を掛けられジーンズを脱がされる。肌が露になると、海里の羞恥心は一層煽られる。
 明らかに反応を示している中心を見られるのが恥ずかしくて、身を屈めた。
「お、俺ばっかり、こんなんで……」
「君だけじゃない、俺もだ」
 青葉は衣類を脱ぎ捨てると、海里の首筋に舌を這わせる。
「あっ……」
 思わず漏れた声にハッとして慌てて口を噤むと、青葉はの長い指が海里の唇を割り、口内を弄ぶ。
 口を半開きにされて閉じる事が許されないまま、海里の胸元に舌が艶かしく軌跡を辿る。
 刺激を受けた小さな突起は、熱を持ち紅く色を落とす。
「ふっ……あ、……ん」
 女の子じゃないのに胸で感じるなんて、今までの海里だったら理解不能だっただろう。
 しかし、そんな事を考える余裕すら、今の海里には無かった。
 青葉の手法に煽られ、欲望は高まる一方だ。
 もう片方の大きな掌で脇腹をさすられ、敏感になった胸の尖りを捏ねられ、摘まれ、舌で弾かれると、まだ中心にも触れられていないのに腰が揺れる。
「あ、やぁ……」
 とろりと蜜が零れる感覚に、海里はふるりと身震いした。
 脱力して立っていられなくなると、抱えられてバスルームの中に入る。
 適温の湯が掛けられ、泡立てた掌で髪を撫でられ、全身が清められて行く。
 その間も青葉の追従は留まる事を知らず、海里を深い快楽へと導いて行く。
「あ……あ、んん……」
 もう嬌声を抑える事が出来ずに、浅い呼吸を繰返していると、海里の雄を青葉が咥えた。
「ああ……っ!」
 女の子にだって、今までされた事がない。海里は強烈な快感に身悶えする。
 鈴口に舌が割り込み括れを強く吸われると、今にも達してしまいそうになる。と、強烈な刺激が止んだ。
「……そんなに煽るな。俺も耐えられなくなる」
 浅く湯を張ったバスタブに入れられ、青葉が被さって来る。
 海里のものと青葉の雄を同時に握られ、擦りあわされると、背筋が粟立つほどに強い快感が海里を襲う。
「ふ、ぁ……あ、ああ、……」
 淫らな水音がバスルームに反響すると、海里は耐え切れずに欲望を放った。
 ほぼ同時に青葉も小さく呻くと、同じく吐精し二人の白濁が混じる。
「はぁ……は、ぁ……」
 頭の芯まで痺れて、ぼぅとしながら青葉を見上げると、色濃く艶美さを漂わせていた。
 湯から引き上げられ、シャワーの湯を掛けられると、そのままベットルームへと運ばれる。
 滴る湯も気にせずに、シーツに身を置かれた。
「あ、大成、ベットが濡れる……」
「気にするな、どうせ濡れる。寝る時には全部綺麗にしてやるから、このまま君を抱かせてくれ」
 一度達した筈の、青葉の雄はまたも張り詰めていた。
「……すまない、海里が初めてだって分っていても止められない」
 情熱的に唇が重ねられて、海里は初めて青葉に余裕がないと気が付いた。
 それほどまでに想われていたのかと思うと、胸の奥がじんと熱くなった。
 舌を絡ませた口許が解けると、銀の糸を引く。
「……今まで、ごめん。俺、偏見持ってた。でも、こうしてみて初めて分ったよ、大成の言ってた意味が」
 青葉は小首を傾げて、じっと海里を見つめた。
「好きな人が欲しいって気持ちは、男も女も無いなぁって……。俺も、大成が……欲しいと思ってる」
「海里……」
 嬉しそうに青葉は、海里をぎゅっと抱きしめた。
 耳朶を啄ばまれ、首を辿り、胸元を刺激する。全身を愛しむような青葉の愛撫が心地良くて、海里は身を委ねた。
「あ、あっ……あ……」
「……海里、お前の中に入っても……いいか?」
 掠れた声が、吐息交じりで耳許に響く。
 未知の体験だらけで、海里のキャパシティはもうとっくに超えていた。それが指す意味を深く考える暇なく、頷く。
 青葉は枕元から小瓶を取り出し、海里の双丘にたっぷりと含ませる。
 違和感を覚えて、海里はハッとした。痛みを想像すると、さすがに怖さを払拭出来ない。青葉が標準だったらまだ、そこまで怯えなかったかも知れないが、長さも太さも格段に違う。
 これが普通の状況だったら、コンプレックスを抱えるだろう。しかし、自分を求めていると思えば、魅力的に見えるのが不思議だった。
 ほんの短い間の行為の中で、海里は青葉の雄に確かに欲情している。触れることにも抵抗はなくなっていた。
 だが、触れるのは良いとしても、それが自分の中に収まるのかと思うと、不安が募る。
「っあ、ちょ……待、って」
「……どうした?」
「そ、の……」
 怖いとはなかなか言い出せず、もじっと身体をずらした。その反動で青葉の指が後肛につぷりと挿ってしまう。
「ひぁ……っ!」
 途端に痛みが走り、身を硬くする。
「っ、大丈夫か?!」
 予想外の出来事だったのだろう。青葉が慌てて指を引いた。
 だが、指を抜かれる瞬間、ぞくりと背筋から腰に疼きが訪れた。
「ぁ……」
「……海里?」
 心配そうに覗き込まれ、思わず本音が口をついてしまう。
「怖……い」
 青葉は小さく息をつくと、微笑んだ。
「……そうか。なら無理にとは言わない」
 そう言うと、身体を離そうとした。海里はそれがとても寂しく感じてしまい、その腕を掴む。
「でも……今、なんか、痺れた……って言うか、何だろう、ちょっと気持ち良かった……かも」
 海里も受け入れたい気持ちはあるのだ。それを精一杯、伝えようとした。
「だから……もう一回、やってみて?」
 その健気な気持ちが通じたのだろう、青葉は海里の髪をひと撫でしてから、潤んだ瞳にキスを落とした。
「分った。ただし、無理はするなよ? 痛かったら教えてくれ」
 こくりと頷くと、青葉は海里の雄をゆるゆると扱きながら、後肛の周りに指を忍ばせる。次第に昂ぶりが増し、快楽が海里の中心に集中する。
「あ、やぁ……」
 見計らったように青葉は、後ろの秘めた場所に長い指を這わせる。
 慎重にゆっくりと周りから解し、海里が身を竦めると前に刺激を与え緊張を和らげる。 次第に刺激が強くなり、つぷつぷと指先が押し入れられた。
「あっ? あ、ああ……」
 海里に未知の感覚が訪れた。確かに異物感はあるものの、中を弄られているうちに、徐々に不思議な感覚が起こり始める。
 甘く痺れるような快感がじわりと広がる。
「ん……ぁあ……」
 青葉は海里の反応を確かめながら、指を巧みに動かして行く。そして鉤型に形を変えると、性器に近い部分を擦り始めた。
 途端に鋭い悦楽が海里を襲う。腰が跳ね上がり、爪先に力が入る。
「ああっ……ああ、あ、あ」
「ここ、感じるか?」
 息が上がり、まともに言葉が出てこない。辛うじて頷くと、青葉は更に指の数を増やしながらそこを解していく。
「ふぁ……あ、やぁ……そ……んなにしたら、で……る……っ」
 首を振りながら懸命に訴えた。ゆるゆると扱かれていた手にも力強さが増して、海里は背を弓なりに反らせた。
「あ、ああ……もう……」
「思う存分、出して構わないぞ」
 青葉の言葉に促され、海里の雄が弾けた。
「あ、はぁ……は……」
 短く荒い呼吸を繰返す海里に、青葉は唇を重ねながら指を引き抜いた。
 脱力仕切った身体に、青葉の整った身体が寄せられる。
 脚を掲げられ秘めた所が露になると、恥ずかしさで身が焦れた。
 紅色に染まった身体に、青葉は愛撫を繰返しながら自身の雄を宛がった。
「いいか? 挿れるぞ……」
 青葉の上擦った声が聞こえると、海里の下腹に甘い疼きがまたも訪れる。
「……う、ん……」
 指とは比べ物にならないほどの、熱い塊が少しずつ、海里の中を支配していく。
「ぅあ、ああ……」
 衝撃で、頭を擡げ掛けていた海里の雄が勢いを無くして行くと、青葉はそこに腕を伸ばし扱きあげていく。後ろからと前からの刺激で、どちらがどうなのか分からなくなって行った。
「ふっ……や……、あ、……」
 徐々に、青葉の存在が大きくなっていく。
 自分の中に他者の存在があることに、海里は頭の芯がしびれるほどの刺激があるということに気が付いた。
 その刺激で痛みは薄れて行った。青葉が完全に収まるまでに、また頂点を迎えてしまうほど海里の身体は敏感になっていた。
「大丈夫か……?」
 青葉の息も上がっている。濃い色を帯びた漆黒の瞳が海里を見据えた。
「……だ、……じょ……ぶ」
 海里が懸命に応えると、青葉から滴る汗が海里の頬に爆ぜた。
 欲情している時の青葉の身体から発せられる香りは、普段よりもずっと魅惑的に海里の鼻腔をくすぐった。
「動いても……いいか?」
 この状態では辛いのは同性であるゆえに、よく分かる。
 挿入までにたっぷりと時間を掛け、その上どれ程の長い間、動かないでいてくれただろう。カーテンの隙間からは、もう朝を知らせる薄明かりが差し込んでいた。
 男の本能を押し殺してまで自分を気遣う青葉に、海里の胸は高鳴るばかりだ。
 これが幸せというものなのだろう。海里は今、その幸福を心の奥でかみしめていた。
 青葉の頭を引き寄せ、唇を重ねる。貪るように舌を絡めた。
 激しい蹂躙を終えて一息をつくと、青葉の瞠目した瞳が揺れた。
「……いいよ。俺、大成になら、何されてもいい……」
 青葉の表情が綻ぶと、海里は耳元でそっと囁いた。
「好きだから……。大成のこと、大好きだから」


               
                 ――to be continued――


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